2025.06.30

【ATLANTIS(アトランティス)】インタビュー

【アメリカン カジュアル】×【イタリアの品質と伝統】

ファッションの中心国イタリアから生まれたカジュアル帽子ブランド

インタビューに答えてくださったのは、ATLANTISの副社長フェデリコ・パッシーニ氏。
会社設立から今夏の注目アイテム、そして日本に対する思いまでたっぷり伺いました。


–まずはじめに。ATLANTISについてお伺いします。1995年にジャンニ・パシン氏によってイタリアで設立されました。インターナショナルな帽子ブランドのATLANTISですが、設立当初はどのような会社だったのでしょうか?

30年前、創設者のジャンニは、キャップという単一製品に的を絞り、イタリアの市場に出回っている他のものより優れた品質の商品を作るという野心的な目標を掲げました。それは挑戦的なビジネスだったんですが、ATLANTISのキャップがイタリアで受け入れられたのは、当時、アメリカの文化がヨーロッパ(特にイタリア)で高まっていたことも相まったと言えます。設立当初は4人だけのチームでしたが(その内の1人は今も経営チームにいます)、イタリアからスタートした私たちは2000年代初頭にはヨーロッパ各国へと拡大していきました。現在では、アメリカやオーストラリア、日本を含む海外にも進出しています。

–ATLANTISの名前の由来を教えていただけますか?

ATLANTISは、古代ギリシャの哲学者プラトンが書いた伝説上の海底に沈んだ帝国アトランティスが由来となっています。創設者のジャンニは、帝国アトランティスのように神秘性と奥深さ、そして海底にある偉大な何かとの繋がりを感じさせるものをブランドにあって欲しいと考えていました。それは、今も会社の価値観やビジョンとしてあります。

–イタリアはファッションの中心国であり、帽子産業も盛んであることは言うまでもありませんが、ATLANTISのようにカジュアルでスポーティな帽子をスタートさせたことには、ジャンニ氏のどのような思いがありましたか?

とても良い質問です!ATLANTISは、ジャンニが創造する2つの世界【アメリカン・カジュアルウェア】【イタリアファッションの品質と伝統】をミックスさせることでチャンスを見出しました。イタリアは高級ファッションで知られていますよね。それらを作り上げる職人技をカジュアルな帽子に取り入れることができると考えましたし、そういったブランドの必要性も感じていました。

–2000年には、海外進出に加え、カスタムビジネスも開始されました。日本でも馴染みのある有名企業の製品も多く手掛けられていますが、カスタムビジネスについては成功する自信はありましたか?

はい。私たちは最初からカスタムメイドのキャップの可能性を信じていました。それに、その当時からパーソナライズされたヘッドウェアの需要が高まっていることにも気づいていたんです。そのような時代の流れで、ただお客様に商品を提供するだけではなく、もっとコレクションを強化する機会だと捉えたわけです。【カスタムビジネス】【ブランクビジネス】は、異なる分野ですが、互いに足りない部分を補い合えていると考えています。カスタムビジネスはファッション業界からインスピレーションを得てトレンドを先取りするように促されています。一方で、ブランクビジネスは、装飾やカスタマイズに最適な品質とデザイン性に優れている製品が基盤になっています。この相乗効果が、両分野における成功のカギとなっていると言えます。

–2017年からはサステナビリティに取り組んでいらっしゃいます。ヨーロッパ諸国のアパレル企業にとって、これは必然的な動きだったと思います。ATLANTISのサステナビリティに対しての考え方についてお聞かせください。

おっしゃる通り2017年から積極的にサステナビリティに取り組んでいます。私たちのようなヨーロッパのアパレル企業にとってサステナビリティは単なるトレンドではなく、必要かつ意識的な変化でした。環境への影響を軽減し、社会に貢献するという責任を早くから認識していたのです。ATLANTISのサステナビリティに対する考えは、単にリサイクル素材だけを使用するだけにとどまりません。透明性、責任ある調達、循環性、そして社会的責任を通じて長期的な価値を創造する事です。

–意識的なレベルで環境問題に取り組んでこられたんですね。

ATLANTISでは、リサイクル素材やオーガニック素材の割合の増加、水とエネルギーの使用量削減、サプライチェーン全体における正当な労働条件の確保など、測定可能な目標に取り組んでいます。「Bright Ahead(明るい未来)」は、ATLANTISのブランドスローガンであるだけではなく、より責任ある未来へのビジョンでもあるという信念に基づいています。私たちは、地球への影響を最小限に抑えながら、品質とスタイルの両面で長持ちする製品提供に努めています。

–2021年には、アメリカへの進出も果たされましたが、カジュアルでスポーティな帽子というジャンルは、アメリカにも沢山存在します。ATLANTISがアメリカへ参入しようと思ったきっかけを教えていただけますか?

アメリカはベースボールキャップの発祥の地であり、多くの競合がいることは確かだったので、アメリカに進出したことは大胆な行動だったと言えます。ですが、アメリカでATLANTISは、サステナブルでイタリアらしいブランドとして認知され、私たちの強みになりました。私たちが作るキャップのフォルムは、アメリカ市場からインスピレーションを得ていますが、イタリアの品質とデザインについては一切妥協しません。アメリカのフィット感と機能性、そしてイタリアのスタイルとサステナビリティという価値観を融合できるのが私たちの強みです。

–ATLANTISのアイテム数の多さには驚きます。デザイナーについても教えていただけますか?どのようなチームによって帽子がデザインされていますか?

コレクションの多様性についてご満足いただいているようで嬉しいです!ATLANTISのデザインは、お客様と共同で開発するカスタムメイドのプロジェクトから影響を受けていることが大きいです。コラボレーションは、新しいトレンド、市場のニーズ、そして具体的なご要望を的確に把握できるため、非常に貴重なものです。こうした継続的な交流により、私たちはデザインとイノベーションの最前線に立ち続けることができ、ある年のカスタムプロジェクトで得たアイディアが翌シーズンのRTWのインスピレーションになることも少なくありません。

–コレクションのネーミングも特徴的ですよね!

はい、ネーミングに関しては、ほとんどの製品は、山の名前、木々の名前、自然界に存在するものや地理的な要素からインスピレーションを得ています。これは私たちとブランドとアウトドアとの深いつながり、そしてサステナビリティへの取り組みを反映しています。それぞれのネーミングは、私たちが掲げる「オーセンティシティ」、「探求心」、「環境との調和」に共鳴するものを選んでいます。

–今年の夏のお勧めについてお聞かせいただけますか?

今年の夏は「MAUI」キャップを是非お勧めさせていただきます。アメリカだけではなく、世界中で今、最も人気のシルエットの一つであるキャンパーシェイプを採用しています。このロープロファイルで構造的なデザインは、ストリートウェアにもアウトドア風のスタイルにも欠かせないアイテムとなり汎用性が高くトレンド感もあります。それに、「Textile-to-Textile」を採用しています。「Textile-to-Textile」は、ペットボトルや産業廃棄物ではなく、消費者が使用した繊維廃棄物、つまり古着や布切れを新しい糸に再生したものから作られています。これは、ファッション業界の循環型社会を実現する革新的なプロセスであり、こういった取り組みを重視する方にとっては「MAUI」は最適な選択肢です。

「MAUI」は、トレンドだけでなく、環境にも配慮したATLANTISらしい商品ということですね。

その通りです。そして、この「MAUI」は積極的にスポーツを行わない人にも絶大な人気があります。最近のアスレジャーやスポーティなスタイルにも完璧にマッチします。ハイキングの時も街に出かけるときも「MAUI」はカジュアルファッションのトレンドをしっかりとおさえられています。

–社長のアレッサンドロ氏は以前ビアトランスポーツにも来日時にいらしていただきました。日本のアパレルについてどのような印象をお持ちですか?

ビアトランスポーツへ訪問できたことは貴重な経験となりました。イタリアを拠点としているため、日本は地理的に遠いマーケットのように思えるかもしれませんが、多くの点で非常に親近感を持っています。大きな共通点の一つは、ファッションと製品の品質への強いこだわりです。これは、日本文化に深く根付いた価値観であり、私たちのブランド哲学の核でもあります。おいしい食べ物への愛着も私たちはよく似ていますよね。

–イタリアと日本の共通点は、ファッションと食にもあったという(笑)

この話を進めるには少し物足りないように感じられますが、私たちは日本について、洗練さ、そして美的感覚に富んだマーケットだと考えています。職人技、細部までのこだわり、そしてストーリーテリングへの深い経緯が感じられます。これは、私たちがデザインする際にも大切にしていることでもあります。イタリアと日本で地理的な距離や習慣は違っても、私たちを繋ぐ共通の考え方があると確信しています。

ビアトランスポーツスタッフによる着画はこちら!
左上:PICOバケットハット
右上:PURE
左下:「MAUI」

–日本をリスペクトいただきありがとうございます。来日された際に、日本向けのアイテムなど何かアイディアは浮かびましたか?

はい、いくつかアイディアは沸いています。日本はアメリカのファッショントレンドを追随されていることが多いので、例えばクラスシックなアメリカンルックとモダンなフィット感を兼ね備えたSONICのようなミッドバイザー付のトラッカーキャップは、日本のストリートウェア文化によく似合います。もう一つは、これはアメリカでの売れ筋アイテムなのですが、GEOバケットハットです。ゆったりとしたフォルムとアウトドア感は、アーバンスタイルにもぴったりで人気です。アウトドアは、日本でもトレンドとなっていますし、ATLANTISでもアウトドアの帽子を幅広く取り揃えています。例えば、チンストラップと防水加工が施されたPICOバケットハットは、アウトドアやフェスティバル、あるいは普段の装いにエッジを効かせるのに最適です。冬には、WINDPUREのようなビーニー帽を幅広いカラーバリエーションで広げるのがお勧めです。クラシックなフォルムでありながら汎用性も高い上、スタイリッシュな魅力も備えていて、寒い季節に色使いを楽しむにはピッタリです。

–有難うございます。それでは、最後に日本の皆さんへメッセージをお願いします。

日本の皆様へ。ATLANTISにご興味を持っていただき、誠にありがとうございます。日本は、文化、細部へのこだわり、独自のスタイルセンスにおいて私たちが深く尊敬する国です。ATLANTISの帽子が街を散歩したり、旅行に出かけたり、自分を表現するものとして、皆様の暮らしの一部となることを願っています。私たちの国イタリアの精神を体現しながら、品質、デザイン、そしてサステナビリティという価値観を共有して、共に成長していけることを楽しみにしています。


【ATLANTIS(アトランティス】

25年以上の歴史を持つイタリアの帽子ブランドです。もちろんカスタムが可能です。キャップとビーニー以外では、バンダナ、ヘッドバンド、グローブ、ネックウォーマーも扱っています。イタリア国内だけでなくグローバル展開をしている企業であり、年間1,000万個以上の帽子が世界中に届けられています。

>>ATLANTISのカタログをチェックする

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